SSブログ
前の10件 | -

初めての西丹沢は、畦ヶ丸から攻めるべきである。 [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

どうにもこうにもブログの更新をする頻度が減っている。PCを立ち上げるのが週に一回もないのだから仕方がない。ソネブロは一度やめてからの復活でしたが、どうしようかなぁ。

 ★

3月、初めて西丹沢に向かうことにした。西丹沢に対しては渋いというイメージがあり、バスの乗車時間も長いので高校生の頃は行きたいとも思わなかった。西丹沢と言えば檜洞丸である。今回はその檜洞丸をサクッと登ってこようと思っていたのだが、前日になって行先を畦ヶ丸に変更した。美味しいものは後回し的に考えたってのもあるし、試してみたいことがあったのだ。

僕の登山靴はサロモンのXウルトラのローカットである。僕はレベルはどうであれ走る人なので、山でも多少は走れる靴が欲しくてサロモンの直営店へ行って選んだ。Xウルトラはモンブランで行われる山岳レース用に開発された靴で、より登山靴に近いトレランシューズという位置付けでいいと思う。いくつか試し履きした中で一番守られている感じがして安心感があったのだ。走ることが目的ならば、もう少し柔らかい方がいいと思う。XAプロなんて履いた瞬間走りたくなるような靴だった。で、ウルトラは長く履いていると爪先が痛くなる傾向があり、靴下を薄くしたらどうかなと、それを少し短めのルートで試してみたかったのだ。もし、それでも痛くなるようなら、嫁に内緒でプロを買ってしまおうと考えていた。昔は、特に革の重厚な登山靴を履く場合、靴下を二枚履くなんてことは普通だった。今では靴自体の足入れ感が抜群に向上しているので、厚手の靴下を履く必要性がなくなってしまった。今回は少し薄手のサポートタイプを選んでみた。

西丹沢の登山口は小田急線の新松田駅からバスで1時間ちょっとのビジターセンターとなる。正直言って遠いが仕方ない。ビジターセンターから下棚と本棚の二つの名瀑をめぐり、畦ヶ丸山頂を経て大滝橋へ下るコースタイム5時間35分の特に難しいところのないルートである。僕は午前の遅いバスに乗り、午後の速いバスで帰るつもりだったので、コースタイムを30分ばかり縮める必要があった。そんなに急いだつもりはなかったのだが、結果的に4時間で下山してしまいバスを1時間も待つはめになってしまった。

コースの前半は実に西丹沢らしい沢沿いを進んでいくのだが、西丹沢らしいとか言っておきながら西丹沢は初めてである。僕は川好きでもあるので楽しく進むことができた。特に後半の沢沿いのミツマタが奇麗でしたね。僕は花には興味がない。高校生の頃に尾瀬に何度か行っているのだが、ああ花が咲いているねぇくらいなもので、花の名前を覚えたりすることはなかった。こうやって季節を変え、たびたび山に向かっていると、今までとは違った視線で山を眺めることができるなと実感した。
a-IMG_0744.JPG
さて、もうひと頑張りするかと気合を入れたらすぐに山頂になってしまった。あまり手ごたえのない山ではあったが、たとえば、僕がもっと歳を重ねてのんびり山を楽しむようになったらベストな山なんじゃないだろうか。

爪先も最後まで痛くなることはなく、XAプロの購入は諦めるしかなかった。そんなわけで、ローカットはXウルトラにお任せすることにして、ミドルかハイの登山靴を買うことにしたわけであります。
nice!(0)  コメント(0) 

鍋割山でカップヌードルを食べるのが真のグルメとは言えない理由がこの世に果たして存在するのだろうか? [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

先日の大雨で、西丹沢の檜洞丸へ向かう登山道で崩落が発生し、しばらく立ち入り禁止になっていたが、とりあえず応急処置的なルートが確保されたようだ。もちろん、崩れた登山道が復旧されたわけではなく、ロープが渡されているだけだ。崩落個所は脆くなっているはずだから、これから秋の台風などで被害が大きくならないことを願うばかりである。実はこのルートは9月に行こうと考えていた。しばらくは立ち入り禁止が続くだろうと思っていたので、9月は別の登山計画を立ててしまい、気持ちはすっかりそちらの山に移ってしまっているので、今さら計画を戻すことは考えていない。となると、10月か。よし。

 ★

山に行くのは月に一回と決めている。基本的には平日の連休の初日に日帰りで山に登り、家に帰ってしこたまお酒を呑み、翌日はダラダラと過ごす。当然、天気が悪ければ行くことはできない。今年の1月がそうだった。雨や雪ではなかったのだが、とにかく風が強く、断念することにしたのだ。

そんなわけで2月は相変わらずの丹沢に行ってきた。大倉から鍋割山を経由して塔ノ岳へ登り、大倉尾根を下りるルートである。ここは何度も登ったことのある馴染みのあるルートである。僕はバカ尾根と呼ばれる大倉尾根を登りたくないので、塔ノ岳へ登る際には必ず鍋割山を経由することにしている。通い慣れた分、今の状態を知るには格好のルートである。過信は禁物ではあるのは重々承知だが、地図も持たず、コースタイムも気にせずにいたら、意外とロングコースだったとあとから知った。

2月ともなると、低山とはいえ丹沢でも雪が降る。ヤビツ峠へのバスは路面凍結のため下の蓑毛止まりになっていた。昔は山小屋に電話をして雪の状態を聞くしかなかったような気がするが、今はSNSで情報を集めることができる。ビジターセンターや山小屋のインスタで簡単に調べることができるのだ。2月の半ば、このルートにはほとんど雪はない。鍋割から塔ノ岳へ向かう北側の斜面に少しばかり付いているくらいだった。念のためスパッツとチェーンアイゼンを持参していった。

このルートは大倉から林道歩きがあるので敬遠する人もいるらしい。僕は林道歩きが嫌いじゃないのでまったく苦にならない。本格的な登山道が始まる地点に水の入ったペットボトルがあり、鍋割山荘まで水の歩荷のボランティアをすることができる。僕はグレゴリーの18リットルのトレラン用ザックなので水を入れる余裕がなく残念ながら遠慮しておいた。このザックは冬の帰宅ラン用に買ったもので、トレラン用としてはやや大きいし、登山用としてはやや小さい。今回は鍋割山の頂上で名物の鍋焼きうどんは食べずに持参したカップヌードルを食べるのが目的だったので、お湯を入れた水筒を入れてきたので、脱いだ上着も入れるとザックはパンパンになってしまった。

鍋割山荘の親父は鍋焼きうどんと同じくらい名物である。ネットには親父を批判するコメントが多々あるのだが、山の上まで来て街のうどん屋で注文するのと同じ感覚で頼む方がおかしいと僕は思う。ハイシーズンの休日には2時間待ちもあるという。おいおい、ただの鍋焼きうどんだぞ。僕は山小屋で食べるゴハンにまったく興味がないので、その気持ちが分からない。ただ最近はコロナ禍で山小屋の経営も大変と聞くので、ゴハンを食べてお金を落とすのもいいことなのかなと思えるようになってきた。

9月に行く予定にしているルート上に、ビーフシチューが美味しい山小屋と、揚げパンで有名な山小屋がある。はっきり言って、僕一人のソロだったら絶対に行かないルートだと思う。もし行ったとしても、ビーフシチューも揚げパンも食べないだろう。今回は同行者がいるので、そういう登山もありと言えばありなのかなとは思っている。しかし、よく調べてみると、揚げパンは人気があって週末には早めに売り切れてしまうらしい。そういうのを知ってしまうと、おいおい、わざわざ山に登ってまで揚げパンかいと、少々面倒臭い感じにもなってしまうのだ。
a-IMG_0512 (1).JPG
そんなわけで、僕は鍋割山に登ると、カップヌードルに家で入れてきた熱湯を注いで3分待ってからズルズルと食べ始めたのだが、やや一般的な水筒に入れてきたのでもはや熱湯でもなんでもなく、麺は硬めが好みでもないくせにバリカタでスープは実に飲みやすい温度になっていた。しかし、富士山が奇麗だからこれでもいいのだ。

結局、何が言いたいかというと、僕はこの登山を終えてすぐに山用テルモスと呼ばれる水筒を速攻で買いましたと、そういうことなのである。ちなみにテルモスではなく正式にはサーモスであるらしいし、水筒ではなくステンレスボトルであるらしい。まったく面倒臭い世の中である。

nice!(3)  コメント(0) 

表尾根があるならば、裏尾根はあるのだろうか? [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

僕が登山をとりあえずの趣味にしていた10代の終わり、ホームグランドは丹沢だった。生物部の夏合宿で尾瀬に行って、部長の権限で本体とは別行動して至仏山や燧ケ岳へ登ったが、それは親が合宿費を出してくれたから可能だっただけで、逆立ちをしてもアルプスに行くお金は出てこなかった。つまり、高校生の小遣いで行けるのは丹沢くらいしかなかったのだ。しかし、登山を再開してみて気が付いたのだが、僕は大倉以外の登山口から登ったことがなかった。正確に言えば、厳冬期に沢登りをしたり、友人の歩荷に付き合って人気のないルートを登ったり、ロッククライミングをした覚えがあり、それは大倉ではなかったとは思うのだが、とにかく、普通の登山というくくりで言えば大倉しか利用していない。なぜかと言えば、バス代が安いという理由しか思いつくことはできない。丹沢なら昼飯代込みで5000円で済ますことができる。その5000円を捻出するのが難しいお年頃だったのである。

11月に大山へ行き、次はどうするかとなった時、まず浮かんだのが鍋割山である。大倉から登る鍋焼きうどんで有名な山である。大倉から塔ノ岳に登る場合、バカ尾根と呼ばれる大倉尾根を登るのが一般ルートとされているが、僕はこの急登が続くバカ尾根は登りたくないので、鍋割山を経由して塔ノ岳へ登りバカ尾根を下るルートを何回か歩いたことがある。なので、ここを歩けば今の自分のレベルを把握することができる。もう一つの選択肢が表尾根だ。大山でも利用したヤビツ峠の登山口から塔ノ岳へ向かい、バカ尾根を下るルートである。厳冬期に入ると道路の凍結によりヤビツ峠へのバスが手前の蓑毛までしか行かなくなる可能性があるので、行くなら寒さが厳しくなる前がいいし、ヤビツ峠までのバスはそう何度も乗りたくないので早めにやっつけてしまおうという考えもあった。

そんなわけで、12月25日のクリスマスにヤビツ峠から塔ノ岳へ向かうことにした。このルートはコースタイムが7時間を少し超えるし、ちょっとした鎖場もあるので、ハイキング気分で歩くとやられる可能性があるが、「登山」初心者でも歩けるルートだとは思う。先月、奥高尾縦走と呼ばれる陣馬山から高尾山まで歩いてみたところ、丹沢とは山の質が違うことがよく分かった。丹沢は最高峰の蛭ヶ岳でも1673mなので低山気分で行くと痛い目に合う。例えば、渋沢駅から大倉登山口までバスで15分である。街からすぐの所に山がド~ンである。急登があるに決まっているではないか。バカ尾根が富士山登山の訓練で登られているのはこのためだ。

僕は鎖場も怖いと思ったことはない。高校生の頃にロッククライミングをかじっておいて良かったと思う。東京オリンピックのクライミングの解説をしていた平山ユージが注目された頃で、山の岩登りではなくロッククライミングというジャンルがあるのを初めて知り、なんだかかっこいいじゃないかと思ってしまった。今ではすっかり忘れてしまったロープワークを覚えたり、三点確保やら懸垂下降やらカラビナもハーケンもユマールもかっこいい単語としてインプットされた。僕が登ったことのある鎖場なんて甘っちょろいルートばかりだから、今後それなりのルートを登る時は心して掛かるつもりではあるが、高校2年の秋に谷川岳の西黒尾根を登っているので満更ではないのかもしれない。その頃に較べたら体のあちこちにガタが来てますのでね、余裕ぶっこくと死んでしまうので気を付けたいと思います。
a-IMG_0393 (3).JPG
さて、肝心の表尾根の話になりますが、鍋割や塔ノ岳では得られないものがある。稜線歩きと山の眺望である。僕がホームは丹沢ですとか言うのが恥ずかしくなるくらい、僕は丹沢のことを知らなかったんだなと思いましたよ。鍋割のメインは樹林帯のコースで、塔ノ岳へ向かうブナ林の美しさには定評がある。塔ノ岳からは眼下に厚木市と海の眺めが素晴らしい。しかし、山の連なりを感じることができる眺めには乏しい。そこを求める人はアルプスに行けば存分に味わえるのではあるが、岩稜の山と緑の山から受ける印象はだいぶ違う。丹沢は低山ならではの緑の連なりを味わうことができる。その代表が表尾根ではないのだろうか。
nice!(4)  コメント(4) 

大山だって山であると大山は言った。 [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

では、山登りの話を振り返りで進めてまいりますか。細かい話は前回のブログで書いたので省きまして、去年の11月だかに丹沢の大山に登った話をいたしましょう。大山は神奈川県で一番多く登られている山なんだそうで、ケーブルカーがあったり神社があったりと高尾山に似ている。通を気取った山ヤからすると、観光登山とか言って小バカにしがちな山である。

ではなぜ登りに行ったかと言えば、ブランクがあり過ぎたので軽めの山で調子を見たかったからである。紅葉の季節だし、登ったこともないし、行ってやってもいいかなという気分だった。ところがどっこいケーブルカーを使わないコースを選んだら、これがどうにもそんなに軽くはなかった。
a-IMG_0216.JPG
ヤビツ峠へ向かうバスからして満員で臨時便が出るほどの賑わいだった。紅葉のハイシーズンではあったが、平日だしなと思っていたのが間違いだった。世間では山ガールがどうしたこうしたと言っているが、バスに乗っているのは基本的にジジババが多く、遠足前の子供じゃあるまいしテンション高めでよく喋る。密の車内では遠慮しろよと思いつつ、もう先が短いから好きにさせてあげるかと優しい気持ちにもなる。しかも、このバスは山道を行くので良く揺れる。普段は乗り物酔いをしない僕でも気持ちが悪くなってしまった。ヤビツ峠行きのバスは厳冬季になると路面凍結の為に手前の蓑毛までしか行かないこともあるくらい高度を稼いでくれてありがたいし、塔ノ岳への表尾根ルートは眺望がいいので利用者が多いので、もう少しバスの本数を増やしてくれてもいい気がする。座れたら乗り物酔いはしないだろうし、登山の前に体力の消耗はできるだけ避けたいところだ。
a-IMG_0223.JPG
ヤビツ峠から登ってもコース自体は短く、大山までは1時間強、下ってケーブルカーの先のバス停まで入れても3時間とちょっとである。しかし、ブランクが長かったせいか、意外とやられてしまった感がある。ランニングを続けているからといってアスリート並みではないわけだし、ランニングと登山では使う筋肉が違う。ランニングは3日も走らないと走るための筋力が落ちる、登山はそれが2週間なんて言われている。僕の場合はほぼ30年振りだから仕方がない。それに、コースには岩が多かったり石段が多かったりするので、それも言い訳としては最適である。それでも、歩くだけではなく、多少なら走れることも分かったし、少しずつ登る山のランクを上げていこうという思いも芽生えてしまったのである。
nice!(1)  コメント(0) 

早歩き登山家。 [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

すっかりご無沙汰でございます。忙しいというのはまったくの言い訳でございまして、そもそもPCを開かない日の方が多くなってしまった。スマホでインスタを更新するのに慣れてしまうとブログの文章は面倒になってしまうのだ。以前は休みの日にPCの前に座り飽きもせずにパチパチやっていたものだが、今はそこまでする時間がないというか、優先順位としてはだいぶ下になってしまった感じがする。まぁ、でもたまにはね、更新いたしましょうね。

去年の秋から登山を再開している。僕が登山やらキャンプを趣味にしていたのは15歳から20歳くらいまでの間で、本格的というには程遠い趣味ではあったが、某国営放送のBSで登山のドキュメント番組があると必ず見ていたし、見ると心がザワついてしまうのも毎度のことである。

ここ10年ほどランニングを続けており、その流れで2年程前にローカットのトレッキングシューズを買った。モンブランで開催されるトレイルランニングのレース用に開発されたサロモンのシューズである。買ったはいいが登山の計画はいつになっても白紙のままで、ゴアテックスなので雨の日に履いたらやたらと滑って危険を感じてしまい、とにかく履く機会がまったくなくなってしまった。

コロナ禍になって、登山のドキュメント番組がたびたび再放送されるようになった。放送できる番組がないから再放送するのだろうが、登山を趣味にしている人達に番組を見て登った気持ちになって下さいというなら大きな間違いだ。余計に行きたくなるだけだ。そんなわけで、県をまたがないで行くとすれば丹沢である。久し振りとはいえ、丹沢なら何度も行ったことがあるので安心だ。高校生がお小遣いで行けるのは丹沢止まりだったのだ。まずは去年の秋にヤビツ峠から大山に登って様子を見ることにしたら、予想以上に足に来て翌日ふくらはぎが筋肉痛になった。確かに歩く距離は短いが石段ばかりで意外とハードに感じたのは、ただ単に長いブランクのせいだけだったのだろうか。とはいえ、平坦な登山道ではトレランの真似をしてちょこっと走ったりもしたので、まだまだオジサンは頑張るぞと妙な気合も入ってしまった。月イチで山に行こうと決めたのである。

大山の次は大倉から鍋割山を経由して塔ノ岳へ登った。急登の大倉尾根、通称バカ尾根を登りたくないから鍋割山を経由するという僕の得意なコースである。鍋割山の山頂では少し気難しい山荘主人が作る鍋焼きうどんが人気で、僕はそれを横目に自分でカップヌードルを作って食べるという目的をしっかりと果すことに成功した。次はヤビツ峠から表尾根で塔ノ岳を目指した。ヤビツ峠までのバスは山道を行くので酔って気持ちが悪くなるのでもう乗りたくはないのだが、このルートの稜線歩きはなかなか眺めがよろしくて気に入った。その次は初めての西丹沢で、檜洞丸に登ろうと思っていたのだが前日に計画を変更して畦ヶ丸にした。その方が順番的に正しいかなと思ったのだ。沢沿いのルートを行く西丹沢らしいルートで、調子に乗って歩いたらコースタイムを2時間ほど短縮してしまいバスを待つ時間が長くて参った。

僕はソロで登っている。自分のペースで登りたいから、登山仲間を作ることにも興味がない。雪山を登るには一人では経験と知識的に無理だから、登りたくなったら考えなくてはならないが、たとえば丹沢でもちょこっと雪山を体験するくらいのことはできるし、雪が降った翌日にバカ尾根を登り、危険を感じる前に引き返せばいいだけの話である。僕の予想では今年の夏にはコロナが落ち着いており、卒業検定気分で丹沢の最高峰である蛭ヶ岳に登り、夏の終わりにボーナスで買ったテントを担いで八ヶ岳へ行く計画を立てていた。しかし、ワクチンを打つのがいつになるかよく分からない状況だし、緊急事態宣言やら蔓延防止やらオリンピックやら会社の現場異動やらで気分が落ち着かないので、とりあえずは落ち着くまでは丹沢オンリーでいこうと決めた。基本的には連休を取り、連休初日の平日に登りに行くことにしている。

4月は宮ケ瀬から丹沢山、塔ノ岳を経由してバカ尾根を降りるロングコースに挑んだ。この時も檜洞丸に登る予定だったのだが休みがずれて日曜日になってしまったので、ツツジの季節で混雑するであろう檜洞丸はやめて、平日はバスの便が悪く遠慮していたこのコースにしたのだ。コースタイムは10時間で、ある程度は縮める自信はあったが念のためにヘッドランプを用意した割には6時間半で歩くことができた。現在の登山スタイルはいくつかにジャンル分けされており、軽さに特化したウルトラライト、スピードに特化したスピードハイク、走ることに特化したトレランなど、結局のところカタログ化しているだけじゃないかという否定的な見方もできる。僕は山に登っている最中から早く家に帰って美味しいビールを呑むことばかり考えているので、必然的に早歩きになっているらしく、人がいない平坦な登山道では軽く走ったりもする。ただし、ここ何回かは急いで歩くだけの登山もあまり面白くないなと感じたのも確かではある。結局のところ、自分の好きなように登って下りるだけだなと思う。雑誌やカタログを見てほしいなと思っても、実際にそれを店頭で手に取ってみたりすると、オレには必要ないなと感じることの方が多い。それよりも、直感でこれは必要だと思ったものを揃えていけばいいような気がする。年齢的に言っても、今のような早歩き登山をするのもあと5年ほどだろう。それまでに、このスタイルで攻めたい山がいくつかあるので、頑張りたいと思います。

では、またそのうちにお会いしましょう。

nice!(2)  コメント(2) 

ええと、博多で美味しいものを食べました。 [旅は風まかせと見せかけて。]

おはようございます、38kicksでございます。
色々と忙しいのなんのって、すっかりご無沙汰でございます。

そんなわけで、去年の1月あたりに博多に行った話をしようと思うのだが、ロクに写真が残っていないのはなぜなんだろう。最近は写真を撮るのはスマホがメインになっておりデジカメはあまり使っていない。旅行や登山の時はデジカメを持って行くのだが、やはり手軽に撮るにはスマホの方が便利で、そうするとデジカメとスマホに写真が分かれたりして余計に面倒になってしまい、そうこうしているうちにあまり写真も撮らないようになってきて、今まではデジカメの写真を見ながら旅を思い出しつつブログを更新していたのだが、なんかもう記憶がさらにあいまいになってしまって仕方がない。

言い訳がある程度済んだので先に進もう。
a-IMG_2662.JPG
去年の1月といえばコロナが話題になりだして、中国人観光客が日本からいなくなった頃である。その前に韓国からの観光客が激減しており、その時に僕が働いていたホテルは、中国人6割、韓国人2割、日本人2割くらいの割合だったので、すっかり稼働が下がって暇になってしまった。片道分のマイルが使えたので、博多に飛ぶことにした。

大宰府やタモリが美味しいと言った有名な鰻屋さんに行った。博多といえば屋台だが、そこまで惹かれなかったので今回は行かなかった。僕はあまりゴマゴマしたものが好きではなかったので今まで食べなかったゴマサバを食べたらおいしかったので驚いた。嫁も美味しいと言っていたのでさらに驚いたというのは嘘である。それにしても、基本的にベトナム人は生の魚を食べられない人が多いのだが、嫁はすっかり日本に慣れてしまったようで、刺身や鮨を食べることもできるし、今朝も納豆を食べていた。

東京からいなくなった韓国人は近いからか博多にはまだまだ観光に来ていて驚いた。ところで、オレは韓流ドラマは絶対にハマらないし、見るつもりもなかったのだが、先日、BSで放送していた「病院船」を、もともと嫁がネットで見ていて面白いというので一緒に見始めたらこれがすっかりハマってしまった。ストーリー的にはややありがちなのだが、主演のソン・ウンジェがかわいくてかわいくて。

で、帰りの空港で豚骨ラーメンを食べましたという話でした。
nice!(2)  コメント(2) 

熱海に行って天丼を食べました。 [旅は風まかせと見せかけて。]

おはようございます、38kicksでございます。

無事に社長面談を終え、4月からちょっとだけ偉くなるようです。面談は社長だけかと思ったら役員クラスがもう2人いて、それなりの面談ではあるものの緊張もしないオレってなんなんすかね。

そんなわけで、去年のクリスマスに熱海に行った話でもしようと思う。嫁が温泉に入りたいと仰っていたので熱海に行ったのだ。嫁は乗り物酔いしやすいので(ベトナム人は乗り物酔いする人が多いと思う)、バスで行く山の温泉なんていうのは完全にNGで、海でも駅から離れて送迎バスで行く温泉もなるべくパスしたい。熱海なら家からそれほど遠くないし、ホテルも徒歩圏内、観光する場所もあるのでいいチョイスである。

親や親戚と温泉に行く時はそれなりの高級旅館に行くことが多いが、嫁と二人で行く時はそれなりにリーズナブルなホテルを選ぶ。普通の旅行ならホテルの値段設定は抑えて、外での食事で美味しい料理を食べたいと言うか、美味しいお酒を呑みたいと考えるのだが、温泉は基本的に決まったメニューの夕食付きなのでそこがなかなか難しい。そんなわけで夕食はバイキング式のホテルを選んでみた。食べ放題呑み放題の温泉ホテルと言えば、分かる人にはすぐに分かるだろう。しかも、嫁が好きな蟹の食べ放題ありで期待していったのだが、やはり値段が安いということはそれなりなところはそれなりですからね。

ホテルは街の中心から少し外れたところにあり、隣が廃墟みたいになっていて何となく陰気な雰囲気である。色々な条件を絞った結果でそこに決めたのだが、どうにもあまりよろしくない選択だったようだ。バイキングだからもっと若い人達がいるかと思ったら、以外にもジジババが多かった。今の若い人達はあまりお酒を呑まなくなってしまったようだから、呑み放題はあまり魅力的ではないかもしれない。それよりもインスタ映えするような、目がチカチカする感じが良いのだろう。

温泉は海の景色を見ながら入れるのは良かったが、塩素の臭いが気になってしまったり、海の温泉だからかちょっと刺激があると言うか優しくはない感じ。
a-IMG_2596 (1).JPG
ここはモナコと信じ込んでみると不思議とモナコに見えてくるから不思議である。静かそうに見えますが、ホテルの前にフェリー乗り場があり、そこのアナウンスがちょっとうるさかったりする。
a-IMG_2599.JPG
翌日は少し歩いて錦ヶ浦に行ってみた。熱海の海といえばサン・ビーチで、普通の砂浜であるが、ここは断崖絶壁の荒々しい景観を見ることができる。あまり紹介されていないようですが、僕は好きだな。
a-IMG_2603.JPG
そのまま歩いて来宮神社へ。ここは熱海で一番のパワースポットと言われているので観光客も多かったですね。
a-IMG_2608.JPG
インスタ映えスポットですか?
a-IMG_2609 (1).JPG
僕にはこっちの方が映えです。

昼飯を食べて帰ることにした。熱海と言えば海鮮であるのだが、別に海鮮にこだわる必要もない。嫁は食べたいと感じたものを食べる方が美味しく感じることができるという合理的な考え方をする。
a-IMG_2610.JPG
そんなわけで天丼を食べて帰ったという話でした。

nice!(8)  コメント(4) 

2年前、はとバスに乗って巨峰を食べました。 [旅は風まかせと見せかけて。]

おはようございます、38kicksでございます。

望んでもいないのにちょっとだけ偉くなってしまわれるようで、昇進のための小論文を書けとか、社長面談があるから本社に来いとか、本当に面倒くさい。昇進すると新しい仕事が増えるし、その割に給料は雀の涙ほどしか上がらないので、正直に言って断ってしまおうかと考えているというのは嘘で、適当に世の中を渡っていきたいと思っております。

今、働いている会社はビルメンがメインの会社なので、ホテルの客室清掃に関しては僕の方が経験値としては無駄に長い。なので、年下の課長や係長よりもそっち方面の知識は無駄にある。オレくらいの年齢であるならば普通は役職にもついて現場は外れて本社勤務でもおかしくはないのだろうが、ここまでくると今さら本社勤務もしたくはないというか、現場仕事を続けて体が動かなくなってきたら、その時はそれなりの仕事に変わればいいのではないかと考えている。こういう現場仕事に活きの良い若い衆が来るわけもなく、ちゃんと頭が使える人は普通の本社勤務の会社勤めを選ぶだろうし、体力自慢の人はガテン系に行けばもっと稼ぐことができるので、僕のこの素晴らしい知識を受け継ぐ後継者は今の会社にはまったく見当たらない。

僕が30歳の頃は月一の本社会議でボコボコにされて鍛えられたが、今の時代でそれをやったらパワハラと言われるだけだろう。会議後の呑み会も含めてのことで、それでノーサイド、明日からまた頑張りましょうという流れだった。最初の頃は偉い人にお酌をするタイミングがなかなかつかめずに、翌日になってからそれで怒られたりした。今はお酌制度を禁止する会社もあるし、そもそも若い人たちがあまり呑みに行かないそうで、うちの若い衆も会議も会社の呑み会もどちらかというと嫌いだと言っているし、翌日に休みを入れるほど精神的に疲れてしまうそうだ。社員は各現場に散ってしまい会うのは本社会議の日だけだし、会議が終わればみんなそそくさと帰ってしまう。これでは横のつながりなんて太くできない。「私たちはチームだから」とか言われてもなぁ・・・。

さてさて、はとバスに乗った話でもしますか。2年前の秋ですかね。嫁がフルーツ好きなので、はとバスのフルーツ狩りにプチ観光が付いたコースに何度が参加した。二人で行ったこともあるし、都合が合えば嫁の友人の留学生と一緒に行ったこともある。

集合は新宿で、W杯期間中だったので例のオフィシャル・ショップを覗いてみると、アイルランドのユニフォームが入荷していたのがまだ開店前の店内に見えた。帰りに寄ることにして、集合場所に戻った。この日は、忍野八海、山中湖あたりの紅葉、お昼はほうとう、巨砲の食べ放題、最後にワイナリーに寄って呑み放題というコース。僕はワイン好きではないので、メインは巨砲ですかね。
a-IMG_2437.JPG
忍野八海。きれいな水は美しいね。僕は石垣島の海を見過ぎてしまったので、今さら湘南とかには行けない体になってしまった。
a-IMG_2488 (1).JPG

a-IMG_249999.JPG
山中湖に到着。富士山の全景はなかなか見られないものですね。まだ紅葉には少し早く色づきはいまいちでしたが、場所を選べばいい感じでありました。
a-IMG_2500 (1).JPG
ほうとう。僕も嫁もうどん好きなので、美味しくいただきました。以前は蕎麦が好きではなかった。何が美味しいか理解できず、胸焼けする感じだった。お酒を控えてから胸焼けすることなく食べられるようになったし、うどんよりも健康的なイメージなので食べる機会も増えたのだが、やはり美味しいとは思えない。蕎麦よりも薬味とか海苔の方が美味しいと感じる。お前の舌はどうなっていりのだと怒られてしまいそうだが、仕方がないではないか。なので、嫁と食が合うというのが奇跡的だと感じる。日本人とベトナム人で結婚した夫婦で食が合わない人達も多いと聞く。食事は別々にするとかね。僕らはどちらが作ってもお互い美味しく食べることができる。基本的には同じ料理を食べるのだが、時々、別の料理を作って食べることもある。仕事の都合で帰ってくる時間が違うし、お腹が減るタイミングも違うし、空腹なのにパートナーを待つ必要はないと二人は考えている。
a-IMG_2501.JPG
仕事から帰ってきて、嫁は食事を済ませている、でも自分の食事の用意ができていないだけでブチ切れる夫は多いらしい。とくに晩酌する人は、晩酌を始めるいつもの時間に間に合わないだけで不機嫌になるらしい。分からないでもないけど、食事を作るのが奥様の仕事だと決めつけているようで嫌な感じだね。もちろん、帰宅したら食材も何もないなんてことはなく、仕事に出掛ける前に、晩ご飯はそれぞれで作る、必要な食材はどちらが買うということをしっかり決めておくし、僕は料理をするのが早いからなのか、料理をすることにネガティブではない。ちなみに、お酒を呑む日は必ず僕が料理をする。以前は毎晩しっかりとお酒を呑んでいたのだが、今では休みの前の日だけ、基本的に週に一回しか呑まなくなってしまった。お酒を呑む日は美味しい食事を食べながら呑みたい。仕事をしながら、今日は何を作ろうかと考えるのも好きだ。ベストは、ランニングで帰宅し、シャワーを浴びてからメモを片手に近所のスーパーに買い物に行き、下ごしらえを終えたあたりで最初の缶ビールをプチンと開ける。だいたい一缶が終わる頃にはすべての料理が終わっている。冷蔵庫からもう一本缶ビールを出し、氷と焼酎も用意して食卓の前に座ると、あとはもうトイレ以外は動かない状態になる。
a-IMG_2507.JPG
巨峰の食べ放題。ほうとうを食べたあとですからね、そんなに食べられませんよ。最後にワイナリーに寄って、少しだけ呑んだ。試飲用の小さなコップで二杯ほど。ワインでは悪酔いしたことがあるので、それ以来、呑まないようになってしまった。ビールをしこたま呑んでからワインを一本あけたらやらかしてしまい、それが二度ほど続いたのだ。

そんなわけで、新宿に帰ってオフィシャル・ショップを覗いたら、アイルランドのユニフォームはXLしかなかったというお話でした。

nice!(2)  コメント(2) 

人生は楕円形のボールのように。 [旅は風まかせと見せかけて。]

おはようございます、38kicksでございます。

少しは改心してブログの更新をして行こうと思ってはいるのだが、他にやりたいことが多くてブログは後回し気味である。コメントを書いたり、いいねを押しにいったりする時間がない。訳の分からないビジネス本には時間を作ることができる人こそ優秀な人であるみたいなことが書いてあるらしいが、ひとつのことしかできない奴が・・・、いやいや、ひとつのことに集中できる人がそういうことをほざいている・・・、いやいや、仰っているわけで、僕のような煩悩の塊のような人間はセコセコと生きていくしかないのが現実だと思っているわけでありますので、まぁ、なるようにしかならないということですなぁ。

最近は、休日のランニングでハーフを走ったり、よせばいいのに山登りなんかも始めてしまったというか再開してしまったので、予定がぎゅうぎゅうで、そう言えば来年の干支は牛でしたねと、いらないことばかり書いているから余計に時間を喰うわけで、僕は牛肉よりも鶏肉が好きなのですけど、根がケチなので値段が安いから好きになったと思われます。

そんなわけで、去年の話です。ラグビー・ワールドカップを見に大阪に行った話を手短かにしたいと思います。僕はスポーツでは格闘技が好きで、プロレスが好きですとか言うとプロレスはスポーツなんですかと言い返す奴がいて本当に頭が来るのだが、純粋なスポーツという意味ではラグビーが好きである。かと言って生で観戦したことは一度だけで、30年くらい前の日本対NZで、日本はボコボコにされた。ジョン・カーワンがまだ若手の頃だった。つまり、流行語にもなったにわかファンのようでもあるが、一応ちゃんとルールは知っていたので、にわかとは言ってくれるなおっかさんである。

チケットの発売日を知らなかったので気が付いた時にはすっかり出遅れていた。日本戦はすべてソールドアウト、その他の試合でもカテゴリーの高い席しか残っておらず、やたらと高額なので私のような雀の涙程度のお給金しかもらっていないサラリーマンには手が出なかった。しかし、どうやらキャンセル分が再販されるらしいことが分かった。再販後はある程度のチケットが手に入るようになっていたが、日本戦や決勝トーナメントはやはり高額のチケットしか残っていなかった。予選でも首都圏の試合や人気チームの試合は同様だった。早々に日本戦は諦めてアイルランド戦に狙いを絞った。僕はアイルランドが好きなのだ。行ったことはないし、行きたいともあまり思わないが、好きなもんは好きなのだ。20代の終わり頃にアイルランドの音楽に心を奪われた時期があり、世の中にはアイリッシュ・パブという大人の魅惑にまみれた空間で、夜な夜なギネスを呑み、フィッシュ・アンド・チップスを喰っていたことを知り、サッカーの日韓W杯では六本木のロアビル前をアイルランド人サポーターが占拠するという事件に心をときめかせていた。つまり、僕はラグビーのにわかファンではないし、アイルランドのにわかサポーターではないのだ。日本と同じプールに入っていたアイルランドの最も重要な試合は横浜で行われるスットコランド戦で、プール内の開幕第二戦であり、これはプール内の優劣を決める試合、つまりは決勝に進むチームを占う意味でもまさに天王山とも呼べる試合であった。当然、みな考えることは一緒だし、横浜だし、チケットはなかったので、僕は川崎のスポーツ・バーに観戦の予約を入れておいたが、石垣島に台風が来たおかげで帰ることができなくなり島のホテルでの観戦になってしまった。

相変わらず余計なことばかり書いていると先に進みづらいので、とにかく、僕は神戸で行われる対ロシア戦のチケットを取り、嫁と大阪まで行き、僕だけ観戦することにした。
a-IMG_2287.JPG
調布にあるファン・ゾーンにあったマンホール。結局、スポーツバーやファン・ゾーンでの観戦はしなかった。アイルランドのユニフォームを手に入れようと、新宿のオフィシャル・ショップに何度も足を運んだが、入荷するのはXLサイズばかりで僕に合うサイズを買うことはできなかったので、アディダスから発売された応援Tシャツで我慢した。

確か大阪から三ノ宮まで行き、地下鉄に乗り換えたのだが、この地下鉄の車内がアイルランド化していて凄まじい光景だった。日本人よりもふたまわり程でかいアイルランドの老若男女が車内で押しくら饅頭をしていたのだ。それだけでなく、アイルランドではそれが観戦前の当たり前の光景なのだろうが、猛々しい合唱で溢れかえっていた。目に緑。耳に歌。なんだこのクライマックス感は。ラグビー関係者は、今回のワールドカップで、世界のラグビーを取り巻く空気感を味わってほしいと言っていたのを思い出した。これか、このことかと、僕は試合前からすっかりやられていた。

海外の選手が試合後に日本式のお辞儀を観客に向かってすることや、競技場に足を運んだラグビー・ファンがそれぞれの国の国歌を覚えて斉唱する姿や、とても丁寧に対応してくれたボランティアのおじさんおばさんの姿がニュースで流れ、ネットで世界に配信された。とても幸せなワールドカップだったと思う。
a-IMG_2345.JPG
僕は試合が見やすいと思いフィールド横のエリアを選んだ。アイルランドの緑色のサポーターはゴール裏に固まり、相変わらず歌っていた。考えてみれば、サッカーでもゴール裏にサポーターが集まるから同じことか。僕もネットで覚えたアイルランドのアンセムを小声で唄った。試合自体は格下相手のロシアに危なげなく勝つ予想通りの展開で、終盤になるとロシアの選手への声援が目立つようになっていた。こういう応援の仕方がラグビーならではで、世界中に日本のファンがいるのもうなずける。体格で負けてしまう日本チームには絶対に諦めないという信念がある。日本チームに海外の選手が多くなっていても、その精神は受け継がれており、それが日本のオリジナリティにもなっている。自国の代表に選ばれなくなった海外の選手でも、まだ第一線で活躍できる選手は日本のチームで受け入れてくれるし、条件さえ満たせば日本代表に選ばれることも可能だ。ラグビーというスポーツが紳士のスポーツであり、国同士の争いではなく、世界にラグビーの素晴らしさを広めるという目的で代表に選ばれる基準が設けられているらしい。だからと言って、ただラグビーがうまいからラグビー後進国の日本の代表に選ばれて、真の日本の代表選手になれるかというと、それは簡単なことではないということだ。
a-IMG_2347.JPG
僕は余韻に浸りながら大阪に戻り、ついつい道頓堀に飛び込もうかと思ったが、まだお酒を呑む前だったのやめておいたという、そういう話でした。

nice!(9)  コメント(6) 

鎌倉アルプスに行った話。 [山ヤと煙はなんとやら。]

おはようございます、38kicksでございます。

すっかりご無沙汰である。以前は酔っぱらってから意味の分からないことをアップしたり、休みの日はブログの更新が優先順位のかなり上の方にあったのだが、最近はどうにも菅総理の支持率のように右肩下がりである。そもそも、パソコンをいじくる時間が少なくなってしまった。ネットの検索はスマホで出来るし、インスタを始めてしまったこともその一因になっているようだ。

この2年くらいは音楽を作ることに時間を費やすことも多く、余計にパソコンの前に座る時間が減ってしまった。それでも、文章を書くことは好きなので、以前よりは短い時間ではあるが、気が向いた時にしたためていきたいと思っております。椅子に座ると腰が痛くなるという理由もなくはないのか。

音楽に全精力を注いでいたのは20代で、それ以降はギターをさわる機会もめっきり減ってしまっていたのだが、2年前に検査入院をすることになって、結果によっては手術と2週間の入院が必要で、そもそも、結果が出る前から手術することはほぼほぼ決まっていたので、検査入院をする前にそれまで勤めていた会社を辞めてプー太郎になった。すぐに同業種でアルバイトは始めていたし、手術後に正社員になることを前提に入社していたのであまり生活面での不安はなかった。同業種なので仕事の内容はほとんど変わらなかったのだが、拘束時間がおかしいくらいに減った。その頃には休みの前にしかお酒を呑まなくなっていたので、とにかく自由になる時間が有り余っていた。そうすると、やりたいことの最優先項目が音楽になってしまうわけです、僕の場合。音楽をやっているとどうしても若かりし頃のことを思い出してしまったり、テレビでもついつい登山のドキュメンタリーを見てしまったりするので、だんだんと山ヤの血が騒ぎだしてきた。普段からある程度ランニングをしているので体力はある方ではあるが、たまに膝が痛くなるし、僕が山に行っていたのなんていうのは10代の半ばから終わりにかけての短い期間だったので、打ち込んでいたわけではない。

手術後の夏にリハビリも兼ねて少しずつ山に行こうではないかと、とりあえず見た目重視というか、カタチから入るオレとしては、まずサロモンのトレランもできそうなトレッキング・シューズを買うことにした。ゴアテックスなので、雨でも安心である。安心なので山で履くよりも雨の日の通勤で履く機会が増えたのだが、注意しないとやたらと滑るので危険であった。ビブラムソールのくせに雨の日で滑るなと言いたかったが、山で滑らなければ誰にも文句は言わせないという雰囲気に満ち満ちており、下駄箱の常連さんに落ちぶれてしまいそうだったので、とにかく鎌倉アルプスに行くことにした。鎌倉だろうが何だろうがアルプスである。危険と隣り合わせである。

建長寺とかいう寺の境内からコースが始まっていたので、お金を払わなければ鎌倉アルプスには登れない。このあたりは本場アルプスの入山料と同じシステムである。どこぞの神様に旅の安全をお願いしてからコースに入ると、幼稚園の遠足の集団に取り囲まれてしまった。この中に未来のラインホルト・メスナーがいるのだろう。
a-IMG_1797.JPG
コース自体は大したアップダウンもなく、爺さん婆さんの冒険的散歩にちょうどいい感じである。ただし、行ったのが7月のどえらい暑い日だったので、木漏れ日の中を歩くとは言え熱中症に気を付けていただきたいのだが、これを書いている今はすっかり冬に入っているので、しいて言うなら低体温症に気を付けていただきたい。コースの終盤にある茶屋で昼飯にしようと思っていたのだが、少し早めに着いてしまってまだ準備中だった。ネットでは大根を煮たのがうまいとか書いてあり楽しみにしていたら、準備中だったのはこちらのミスとしても、大根を出すのも秋になってからだと言われた。このくそ暑い中で大根を喰う方が間違っているようだった。仕方がないので、コンビニで買っておいたおにぎりを食べて飢えをしのいだ。つまり、これを書いている今は大根を売っているはずなので安心していただきたいのだが、何かの諸事情で売っていなくてもオレは責任は取れないので悪しからずである。

帰りは鶴岡八幡宮に寄って、どこぞの神様に旅の無事を感謝してから、そこいらの蕎麦屋に入った。そんなわけで、鎌倉で蕎麦を喰って帰ったという話でした。

nice!(3)  コメント(2) 
前の10件 | -

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。